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2025.12.19
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福岡で注文住宅を建てる前に知っておきたい「つなぎ融資」の仕組みと注意点

福岡で理想の注文住宅を建てたい、とお考えの方は少なくありません。

しかし、土地の購入や建築会社との契約を進める中で、「つなぎ融資」という言葉を初めて聞き、戸惑う方は多いのではないでしょうか。

「つなぎ融資って、普通の住宅ローンと何が違うの?」

「金利や手数料はどれくらいかかるんだろう?」

住宅という人生で最も大きな買い物だからこそ、資金計画での失敗は絶対に避けたいものです。

この記事では、そんなあなたの不安や疑問を解消するため、住宅ローンの「つなぎ融資」について徹底的に解説します。

つなぎ融資の基本的な仕組みから、高金利を避けるための代替案まで、専門外の方でも理解できるよう分かりやすくご紹介します。

この記事を最後まで読めば、あなたに最適な資金計画が見つかり、安心して理想の家づくりを進めることができるでしょう。

 

そもそも住宅ローンの「つなぎ融資」とは?仕組みをわかりやすく解説

パソコンを見ながら悩む夫婦

住宅ローンについて調べていると、必ずと言っていいほど出てくる「つなぎ融資」という言葉。

これは、注文住宅を建てる際に多くの人が利用する、とても重要な仕組みです。

簡単に言えば、本番の住宅ローンが実行されるまでの間に、必要な資金を一時的に立て替えてくれる“橋渡し的なローン”のことです。

なぜ必要?注文住宅で発生する「住宅ローン実行前の支払い」

なぜ、このような「橋渡し」が必要なのでしょうか。

それは、注文住宅の建築プロセスに理由があります。

一般的な住宅ローンは、完成して登記された「家と土地」を担保にして初めて融資が実行されます。

しかし、家が完成するまでには、以下のような様々な支払いが発生します。

  • 土地の購入代金:土地を先に購入する場合に必要です。
  • 着工金:建築会社との契約後、工事を始める際に支払います。
  • 中間金:工事の進捗に合わせて(例:上棟時など)支払います。

これらの支払いは、当然ながら家が完成する前、つまり住宅ローンが実行される前に必要となります。

十分な自己資金があれば問題ありませんが、数千万円にもなるこれらの費用をすべて現金で用意するのは難しい場合がほとんどです。

そこで、この「住宅ローン実行前の支払い」に対応するため、つなぎ融資が必要になるのです。

意外と知らない「住宅ローン」との3つの違い

つなぎ融資は住宅ローンとセットで語られますが、その性質は大きく異なります。

特に重要な3つの違いを理解しておきましょう。

  • 金利
    • つなぎ融資:高い (年 2.0%~4.0% 程度)
    • 一般的な住宅ローン:低い (変動金利で 年 0.3%~1.5% 程度)
  • 担保
    • つなぎ融資:無担保 (または土地のみ)
    • 一般的な住宅ローン:完成した土地と建物
  • 融資期間
    • つなぎ融資:短い (約 1年以内)
    • 一般的な住宅ローン:長い (最長 35年など)

つなぎ融資の金利が高いのは、完成前の物件が対象で、金融機関にとってリスクが高い無担保ローンに近い性質を持つためです 。

また、あくまで住宅ローン実行までの短期間利用が前提となっている点も大きな違いです。

 

後悔しないために!つなぎ融資のメリットと注意すべきデメリット

メリット・デメリットの文字

つなぎ融資は便利な仕組みですが、利用する前にメリットとデメリットをしっかり把握しておくことが大切です。

「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、両方の側面から見ていきましょう。

メリット:自己資金が少なくても理想の家づくりを進められる安心感

つなぎ融資を利用する最大のメリットは、何と言っても資金繰りの安心感です。

手元に数百万円単位のまとまった現金がなくても、土地の決済や建築会社への支払いを滞りなく進めることができます。

また、住宅ローンを前提としているため、他の無担保ローンよりは金利が低い場合があるのもメリットです。

「良い土地が見つかったのに、自己資金が足りなくて諦めるしかない…」

「建築費用の支払いのために、無理な節約をしたり、親族に頭を下げたりするのは避けたい…」

このような資金面での不安から解放され、理想の家づくりそのものに集中できることは、大きな価値があると言えるでしょう。

デメリット:金利の高さと住宅ローン控除の対象外という注意点

一方で、デメリットとして最も重くのしかかるのが金銭的な負担です。

つなぎ融資は一般的な住宅ローンに比べて金利が高く、年 2.0% から 4.0% 程度という高めの金利は、短期間であっても決して無視できません。

また、事務手数料や印紙税などの諸費用が別途発生します。

さらに、建築工事が天候不順などで遅延し工期が延びてしまうと、その分だけ利息負担は雪だるま式に増えていきます。

その他にも、住宅ローン控除が適用されない点も大きなデメリットです。

年末のローン残高に応じて所得税が戻る住宅ローン控除ですが、つなぎ融資のあいだはこの控除を受けることができません。

 

つなぎ融資は使わない方がよい?高金利を避ける代替案

PLANの文字

ここまで読んで、「やっぱり高金利のつなぎ融資はできれば使いたくない…」と感じた方もいるかもしれません。

ご安心ください。

つなぎ融資を利用せずに注文住宅を建てる方法も存在します。

①自己資金で支払う【最も堅実な方法】

最もシンプルで確実な方法は、土地代や着工金、中間金を自己資金で支払うことです。

つなぎ融資の金利や手数料が一切かからないため、総費用を最も安く抑えられます。

一般的に、最低でも 100万円から 300万円程度の現金を用意できれば、つなぎ融資を回避、あるいは借入額を大幅に減らせる可能性があります。

家づくりを考え始めたら、できるだけ早い段階から計画的に貯蓄を始めることが、最も堅実な資金計画と言えるでしょう。

②分割融資・土地先行融資を利用する【低金利が魅力】

つなぎ融資の代替案として、金融機関によっては「分割融資」や「土地先行融資」という商品が用意されています。

  • 分割融資
    • 仕組み:住宅ローンを工事の進捗に合わせて複数回に分けて実行する
    • メリットつなぎ融資より金利が低い
    • デメリット:実行の都度、手数料や登記費用がかかる、取り扱い金融機関が少ない
  • 土地先行融資
    • 仕組み:住宅ローンの一部を土地の購入代金として先に実行する
    • メリット:住宅ローンと同程度の低金利
    • デメリット:土地にも抵当権設定が必要、取り扱い金融機関が少ない

これらの方法は、つなぎ融資よりも低い金利で資金を調達できる大きなメリットがあります。

ただし、取り扱っている金融機関が限られているため、利用したい場合は事前に確認が必要です。

 

つなぎ融資の申し込みから住宅ローン実行までの流れと必要書類

ステップの文字

「手続きが複雑で大変そう…」という不安を解消するために、つなぎ融資の申し込みから住宅ローン実行までの一般的な流れと必要書類をステップごとに解説します。

  • STEP 1:住宅ローン・つなぎ融資の相談・事前審査
    • 本人確認書類(運転免許証など)
    • 収入証明書(源泉徴収票など)
    • 物件資料(パンフレットなど)
  • STEP 2:土地売買・建築請負契約
    • 主な必要書類: なし
  • STEP 3:住宅ローン・つなぎ融資の本申込
    • 土地売買契約書
    • 建築請負契約書
    • 建築確認済証
    • 実印、印鑑証明書など
  • STEP 4:つなぎ融資の実行(複数回)
    • 土地購入時、着工時、中間金支払時など、都度手続きが必要
  • STEP 5:建物完成・引き渡し
    • 主な必要書類: なし
  • STEP 6:住宅ローンの実行・つなぎ融資の一括返済
    • 最終的な金銭消費貸借契約書など

多くの場合、つなぎ融資の審査は住宅ローンの審査と同時に行われます。

まずは住宅ローンの本審査に通過することが大前提となります。

必要書類は多岐にわたるため、金融機関や不動産会社、建築会社と連携し、計画的に準備を進めることが成功の鍵です。

 

福岡のつなぎ融資に関するよくある質問(FAQ)

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最後に、福岡でつなぎ融資を検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. つなぎ融資の期間も住宅ローン控除の対象になりますか?

いいえ、残念ながらつなぎ融資の元金および利息は、住宅ローン控除(減税)の対象にはなりません。

住宅ローン控除は、居住を開始した年から適用され、年末時点の「住宅ローン」の残高に基づいて計算される制度です。

つなぎ融資は、建物が完成し引き渡される前の融資であるため、この要件を満たしません。

最終的に住宅ローンが実行されて初めて、控除の対象となります。

Q2. 私たちの年収で希望額は借りられますか?

借入可能額は、年収だけでなく、年齢、勤務先、勤続年数、他に借入があるかなど、様々な要素を総合的に審査して決定されます。

一般的に、金融機関は「返済負担率」という指標を重視します。

これは年収に占める年間返済額の割合で、通常は 30%~35% が上限とされています。

  • 年収700万円の場合:
    • 返済負担率 30% の場合の年間返済額:210万円 (月々 17.5万円)
    • 借入可能額の目安 (金利1.0%, 35年返済): 約6,000万円前後
  • 年収800万円の場合:
    • 返済負担率 30% の場合の年間返済額:240万円 (月々 20.0万円)
    • 借入可能額の目安 (金利1.0%, 35年返済): 約7000万円前後
  • 年収1,000万円の場合:
    • 返済負担率 30% の場合の年間返済額: 300万円 (月々 25.0万円)
    • 借入可能額の目安 (金利1.0%, 35年返済): 約8,500万円前後

上記はあくまで簡易的なシミュレーションです。

夫婦の収入を合算するペアローンや、頭金の額によっても条件は変わりますし、勤務先や勤続年数、他の借入状況などによって大きく変動します。

正確な借入可能額を知るためには、金融機関に直接相談し、事前審査を受けてみることをお勧めします。

 

福岡で資金計画に悩んだら高性能住宅のプロ『tatta』にご相談を

家の模型

ここまで、福岡の住宅ローンにおける「つなぎ融資」について詳しく解説してきました。

金利の比較や手続きの流れなど、考えるべきことが多く、専門的な知識も必要になるため、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな複雑な資金計画も含めて、家づくり全体を安心して任せられるパートナーをお探しなら、ぜひ私たちtatta(建築工房やました屋)にご相談ください。

私たちは福岡県飯塚市を拠点に、福岡、筑豊地域で数多くの注文住宅を手がけてきた地域密着型の工務店です。

私たちの強みは、単にデザイン性の高い家を建てるだけではありません。

そこに住まうご家族が、末永く健康で快適に、そして安心して暮らせる「高性能住宅」に徹底的にこだわっています。

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どんなに素晴らしいデザインの家でも、その基盤となる性能が低ければ、本当の意味での豊かな暮らしは実現できません。

私たちは、アトリエ建築家との協働による唯一無二のデザインと、科学的根拠に基づいた最高水準の住宅性能を両立させることで、お客様一人ひとりの「暮らしを、奏でる。」住まいを実現します。

つなぎ融資のような複雑な資金計画についても、経験豊富なスタッフがお客様の状況を丁寧にヒアリングし、最適なプランをご提案します。

家づくりに関するどんな些細な不安やお悩みも、ぜひ私たちにお聞かせください 。